PMIとはPost Merger Integrationの略語で、企業買収や統合後の人事制度、プロセス、風土等の統合、統一化のことを言います。
ここでは、当社の実際に行っているPMIコンサルティングの流れについてご紹介していきます。
企業は多額の資金を投じてM&A等の企業買収や統合を進めます。特に日本経済のように経済成長が鈍化し、マーケットサイズが限られている中では、その動きは顕著です。企業は投資銀行、弁護士、会計士、IR、その他デューデリジェンスなどに多くの資金をつぎ込みます。しかしながら、M&Aの契約調印が終わったあとの実務へのケアは不十分なケースが大半です。本来はM&Aの後のフォローが成否を分けるはずですが、現場のマネジャー達はないがしろにされてしまうのです。不十分な情報や環境で現場の社員はM&A後の統合(PMI)を進めていかなければいけません。企業文化や制度は、ばらばらかつ複雑であり、社員をうまく巻き込めずに多くの日本企業がPMIに失敗しているのが現状です。
1.PMIのプランニング
社内にPMI専門のタスクチームを立ち上げ、弊社とともに明確でロジカルかつ達成可能な計画を策定します。
2.プランニングと実行
まずは当社のコンサルタントが主体となり、全体のプロジェクト計画を策定します。PMIの開始時点が何より重要です。従業員や顧客への信頼性を勝ち取らなければいけません。不安を払拭するためのプランを作り上げます。
3.PMIのコミュニケーションプラン
M&Aが起こると、様々な関係者から情報を求められます。弊社コンサルタントとともに、効率的な情報管理や伝達方法を決めることで、負荷を最低限に抑えます。コミュニケーションは重要ですが、時間が割かれる分、負荷をコントロールしなければ、その他の業務が滞り、M&A後のビジネスを軌道に乗せることはできません。
4.PMIにおける人材配置、リテンションプログラム
M&A後の人材配置や役職付与は最もデリケートな部分になります。一方で、組織における無駄を省き効率的なプロセスや業務にしなければいけません。業務のキーパーソンが退職するなどがあれば、M&Aの成否に関わります。当社では、人材配置計画についても、公正で効率的な助言を行います。客観的な見地からアドバイスができますので、見落としがちな落とし穴を避けることができます。
5.PMIにおける企業文化の統合
買収する側とされる側では企業文化が大いに異なる場合が通常です。シナジー効果が十分に発揮される組織になっている必要がありますので、必要な理念、文化、行事の見極めは必須です。企業文化を軽視することはあってはいけません。経営陣や管理職が企業文化の統合について消極的である、お互いの企業文化を熟知していない、目の前の業務に忙殺されているなど、様々な原因から文化の統合が遅れる場合があります。M&Aの成功は企業文化の統合にかかっていますので、積極的な姿勢を示すことが肝要です。
この世に一つとして同じPMIはありませんが、成功したPMIではきちんとしたガバナンス、スコープの定義、プランニング、スケジュール管理、リスクマネジメント、報告管理などが行われています。当社では、PMIの成功に向けたそれぞれの要素を適切に管理してM&Aの成功をサポートします。統合の過程で生じる様々な課題に対して、これまでの知見や経験を活用し、難局を乗り越えるお手伝いをします。特に戦略実行のフェーズでは、組織の方向性が見えなくなるケースもあります。そのようなときに、統合計画を潤滑に進めるコンサルタントの存在は不可欠になります。